楽しみとしての病院食
スパイスコーディネーターが病院食のレシピ開発に関わったという。「料理にスパイスを少し加えるだけで、減塩料理でも食べ応えが出てくるんですよ」。食事が一日の中の作業になってしまうのか、それとも楽しみになるのか。入院患者の気分は違ってくるだろう。その昔、筆者も入院したときは食事が楽しみで、看護師さんに「夕食のメニューは何?」「明日の朝食には何が出るの?」と聞きまくった。「ちょっと待っててね、確認してくるから。お食事は楽しみよね~」「そりゃそうだよ。鬱々とした日々の中で他に何がある?」「あなた、お食事を楽しむぐらいだから、早く元気になれるわよ!」。記者を業としていても入院すれば、ひとりの患者にすぎない。院内取材の意欲などわかず、ひたすら自分の健康回復を願うのみで、食事は大きな楽しみだった。(往時茫々)
