不況期の診療報酬プラス改定
10年ぶりの診療報酬プラス改定について「この上げ幅では経営の建て直しはできない」と批判する医療機関経営者は多い。全日本病院協会の西澤寛俊会長は「ゼロが一桁多いことを期待していた」と述べ、茨城県医師会の鈴木邦彦理事も「上げ幅が少ないという意見を持った」。だが、2人とも、この不況期のプラス改定を評価している。過去10年間の医療費抑制を補うには遠くおよばないが、かりに自民党政権が続いていたら――?実際、アップ分は人件費に反映できず、借入れ返済に充当されることになるのかもしれない。改定のプロセスで、各団体も与党も、医療機関の視点に傾斜していたことが惜しまれる。提供体制を再建しないことには医療の質向上はかなわないが、川下産業が消費者至上主義であるように、医療政策も患者視点に立つことが説得力をうみ出す。(権堂)
