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2010年01月26日

不況期の診療報酬プラス改定

 10年ぶりの診療報酬プラス改定について「この上げ幅では経営の建て直しはできない」と批判する医療機関経営者は多い。全日本病院協会の西澤寛俊会長は「ゼロが一桁多いことを期待していた」と述べ、茨城県医師会の鈴木邦彦理事も「上げ幅が少ないという意見を持った」。だが、2人とも、この不況期のプラス改定を評価している。過去10年間の医療費抑制を補うには遠くおよばないが、かりに自民党政権が続いていたら――?実際、アップ分は人件費に反映できず、借入れ返済に充当されることになるのかもしれない。改定のプロセスで、各団体も与党も、医療機関の視点に傾斜していたことが惜しまれる。提供体制を再建しないことには医療の質向上はかなわないが、川下産業が消費者至上主義であるように、医療政策も患者視点に立つことが説得力をうみ出す。(権堂)

2010年01月07日

取り残された精神科救急体制構築

 2010年度厚生労働省予算案を見ると、医療関連予算で「精神科救急医療体制の充実・強化」が明記されている。精神疾患と身体疾患を併せ持つ患者に対応する救急施設の受入体制を強化するというものだが、進退合併症対応施設は全国で47カ所しかなく、絶対数を増やすことが不可欠だ。今回の診療報酬改定では一般救急への手厚い配分がなされているが、精神科救急はどうなっているのか。
 うつ病をはじめ精神疾患の患者は毎年増加おり、重症度の高い患者も比例して増えている。身体疾患と同様、精神疾患にも休日はないのに、土日祝日年末年始の救急に対応できる精神科をもつ医療機関はあまりにも少ない。
 行政刷新会議の「事業仕分け」で、精神科のクリニックが他の診療科と比べ大幅な増加傾向にあるとのデータが出された。1次医療を担う環境は整備されつつある。2次医療の整備にも早期に手をつけるべきだ。(ハマッコ)

2010年01月04日

療養病床と在宅医療の相互乗り入れは残すべきだ

 入院医療から在宅医療へ患者を誘導する政策がとられ続けている。 一般病床の入院日数は短ければ評価され、療養病床への評価は下げられている。
 しかし、「在宅医療に患者を戻せないケースもある」という医療現場の声が存在するのも事実だ。中医協でもNICUから在宅に戻すことは不可能に近いという意見が出るなど、病院重視の論調は根強い。患者や家族も、自宅で疾患が悪化した場合に対応する苦労を考え、24時間医療従事者とのつながりが保てる入院を希望するケースが多い。
 厚生労働省によると、高齢者夫婦の核家族化は年々進行しており、2025年には75歳以上高齢者の半分以上が夫婦2人世帯になるという。いわゆる「老・老介護」が進行し、要介護者が要介護者の世話をするようになる。在宅の介護施設の整備促進が不可欠だが、安心と介護者の安らぎのため、療養病床と在宅との出入りを極端に制限するような施策は避けた方が無難ではないだろうか。(ハマッコ)